コンサータ(一般名:メチルフェニデート)の特徴
コンサータは、ドーパミンのトランスポーター(回収口)を阻害することによって、ドーパミンのシナプスでの働きを増やします。ストラテラが間接的にドーパミンの働きを活性化するのに対し、コンサータは直接ドーパミンの働きを活性化します。
コンサータの作用
コンサータはドーパミンのトランスポーターに結合しドーパミンの取り込みを阻害することで、ドーパミンの量を増やす作用があります。前頭葉のドーパミンが増えることによりADHDの症状を抑えることが出来ます。
同じADHDの薬であるストラテラが間接的にドーパミンを増やすのに対して、コンサータは直接的にドーパミンを増やします。
コンサータは前頭葉だけでなく、側坐核や線条体にも働きます。ここに少しリスクがあります。例えば側坐核においてドーパミンの量が増えると、報酬系が働いて依存性が高くなる危険があります。一方、ストラテラは前頭葉にだけ働くのでこのようなリスクはありません。
また、コンサータはチック症がある人に使うのは危険であり、使うとより症状が悪化してしまうことがあります。
コンサータにはリスクはありますが、直接的にドーパミンを増やすので、効き目が早いという利点があります。依存性の危険についても、コンサータは徐々に成分が放出される徐放性なため、危険性はかなり少ないといえるでしょう。いずれにせよ、医師とよく相談したうえで使用することが大切です。
ただ、コンサータはよく効くけど依存性が高いので危険という見解があり、そういった理由でストラテラが処方されるケースも多いです。
【体験談】コンサータを使用した感覚について
実際にコンサータを使用した方の体験談を紹介します。
日頃から、いわゆる生きづらさ、他の人とは違うという感覚を感じながら生きてきました。
高校の時の担任の先生に勧められて行ったのが、ADHD診断でした。これは、自分で行う自己診断検査でした。この診断を受けてみると、当てはまる項目がたくさんありました。私は、ショックを受ける事はありませんでした。逆に、今まで感じていたことの原因が分かってスッキリした気分になりました。
しかし、これはあくまでも自己診断です。治療を受けるためには、医師の診断が必要となることで、いくつかの医療機関を受診しました。
いずれの医療機関でも、ADHDであるとの診断を受けました。いくつかの検査を受けた結果、処方された薬が「コンサータ」という薬でした。
診察を受けたのは、学校が夏休みの時でしたので、学校の再開と合わせて服用を始めることにしました。そうしたほうが効果測定がしやすいからとのことでした。二学期が始まると、朝、学校に行く前に服用し始めました。
飲んだ直後は、効果を実感するということはありませんでしたが、服用後2時間程度経った時に、徐々に効果を実感するようになりました。モヤモヤとしていた頭の中が、スッキリと晴れてくるように感じました。これは、コンサータの即効性と徐放性が現れているのだと思います。
心配していた副作用については、それほど感じませんでした。薬の効果が切れた時に少しぼんやりする程度でした。
今ではコンサータを上手につかいながら、ADHDの治療を続けています。
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