ストラテラ(一般名:アトモキセチン)の特徴
ストラテラ(一般名:アトモキセチン)は前頭葉に働き、その機能を活性化させる効果があります。前頭葉は意欲や創造、実行を司るまさに脳の司令塔のような場所です。前頭葉が活性化することにより、ADHDの衝動性や不注意、多動性といった特徴を改善することができます。
脳の中にはニューロンと呼ばれる神経細胞がはりめぐらされています。そして、神経細胞と神経細胞の連接部をシナプスといいます。シナプスを介して情報を伝えているものを「神経伝達物質」といい、その中でもノルアドレナリンとドーパミンという物質がADHDの改善に関わってきます。
ストラテラは、前頭葉においてノルアドレナリンのトランスポーター(回収口)に結合し、ノルアドレナリンとドーパミンが再取り込みされるのを防ぎ、シナプス内でノルアドレナリンとドーパミンの働きを増やします。
ストラテラの処方パターンとしては、最初は1日40mgから初めて、副作用がないかなど様子を見ながら、1日80mgまで増やした後、1日80〜120mgで維持します。ADHDの症状が改善してくると、医師と相談しながら量を減らしていくこともあります。
ストラテラの作用
ストラテラは前頭葉に働き、その機能を活性化させます。ストラテラは、前頭葉にあるノルアドレナリンのトランスポーターに結合し再取り込みを阻害します。その結果、前頭葉においてノルアドレナリンの量が増え、ADHDの衝動性や不注意、多動性といった症状を抑えることができます。
ストラテラはノルアドレナリンの量を増やす一方で、同じ神経伝達物質であるドーパミンの量も増やします。実は前頭葉にはドーパミンのトランスポーターが少なく、その分、ノルアドレナリンのトランスポーターがドーパミンを取り込めるようになっています。そのため、ストラテラがノルアドレナリンのトランスポーターを阻害することにより、ドーパミンの量も増やすことができるのです。
ストラテラはコンサータ、リタリン、モディオダールより依存性が低いという見解があり、そういった理由でストラテラが処方されるケースも多いです。
【体験談】大人のADHDの症状をストラテラで抑えています
大人のADHDの症状をストラテラで抑えているという方の体験談を紹介します。
テレビや書籍などで目にする機会の多くなった「大人のADHD」。私も軽度のADHDであると診断をされた一人です。
以前から、他の人とは違うということは薄々気が付いていましたし、生きにくさを感じてもいました。そんな時に、目にしたのが「ADHD」でした。
ADHDに関しての書籍をいくつか購入し、自分との共通点を探すと、思っていた以上にたくさんありました。
最終的な診断を受けるためには、医師の診察を受ける必要がありましたが、田舎ということもあり、なかなか受診することができませんでした。気になり始めてから半年以上経過してから、ようやく機会があり受診となりました。
検査を受けた結果、ADHDの傾向があるの診断を受けました。20代後半のことでした。
いくつかの内服薬を使用していましたが、なかなか効果を感じることが出来ず、次に処方されたのが、「ストラテラ」という内服薬でした。
処方を受けた際に、副作用が出る可能性があることや効かない可能性もあるとの説明を受けました。
他の薬と比べると、効き目が穏やかな薬ですので、効果については自分ではあまり実感すしていませんでした。でも、周りの人からは以前よりも落ち着いていると言われるようになりました。精神系の薬の効果というものは自分の感覚だけはなく、他人からの評価も重要なんだと思いました。
今でも、ストラテラを使用しながら、ADHDの治療を続けています。
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