思いつきで行動してしまう(衝動性)
症状
ADHDがある人は、後先考えず思いつきで行動してしまうことがよくあります。
これはADHDの基本症状である衝動性によるものです。
ADHDの”子ども”は、後先考えずに思ったことをすぐ喋ったり行動したりします。
- ゲームの順番やルールを守れない。
- 車の通っている道路をパッと渡ってしまう。
- 頭の薄い人を見て、「あの人頭ツルツル」と言う。
- 来客中に「あの人いつ帰るのー?」
このように、相手が傷つくようなことを平気で言います。そして、学校で仲間はずれになったりするのですが、本人にはまったく悪気がないので、どうして嫌われているのか分かりません。しかし、子供なので大目に見てくれたり大人が守ってくれたりするので、大きな問題になることはありません。
問題は、この衝動性が大人になっても残ってしまった場合です。思いつきで発言したり、TPOをわきまえた振る舞いができなかったりします。思い通りにならないとすぐに怒ったり、イライラすると無茶な行動をしてしまいます。余計なことを言って相手を不愉快にさせることもあります。そのため、周囲の信頼を失いやすく、友人や上司、同僚とのトラブルが絶えません。仕事に支障が出ることも少なくありません。
家庭内のトラブル
後先考えない言動のため、家庭内でのトラブルも多いです。離婚率も高いことがわかっており、家庭内暴力(DV)や児童虐待に走るケースもあります。
ギャンブルや飲酒などのトラブルを引き起こすこともあります。
うつ病や依存症になることも
衝動性で失敗を繰り返すことで、自尊心や自己肯定感が低くなりがちです。。
また、ADHDの衝動性は、神経伝達物質セロトニンが不足して、衝動や欲望をコントロールすることができなくなるのが原因のひとつとされています。
このため、うつ病になったり、アルコールや薬物の依存症に陥ってしまうケースが多いです。
アナタは大丈夫?衝動性タイプのチェック
空気の読めない発言を連発して顰蹙を買う突発的なミスが多い
衝動買いが多い
大酒を飲む
ギャンブルに大金をつぎ込む
たびたび交通事故を起こす
浮気や不倫をしてしまう
4つ以上チェックがついた人は、意識的に直していきましょう。
【対策】思いつきで行動してしまう(衝動性)
イライラしたら深呼吸
衝動的な行動をとりがちな人は、すぐにイライラしがちです。イライラしたらまずはゆっくりと深呼吸して、衝動性をコントロールしましょう。10回ほど深呼吸すれば落ち着きます。
思いついてからすぐに口に出さない
思ったことを全て言わないように、相手の気持ちをよく考えてから話すクセをつけるようにしましょう。それでも言ってしまう人は、周りの人に制止してもらうよう協力を頼みましょう。また、周囲の人には自分がよく考えて話すのが苦手だということを理解しておいてもらいましょう。