カウンセリングで欠点を直視できるようになった
20代男性
発病までの背景
子供の頃はとにかく活発な子として親や教師からも評価され、友人関係も広くて人気者だと言われていました。私自身クラスの中心に位置すると思っていましたし、事実様々な行事やイベントでは中心を切ってことを進めていたのでいつも輪の真ん中にいることが当たり前と思っていました。一人っ子で親からもそういう活発さを褒められて過ごしていましたが、高校生くらいの頃からあいつは自己主張が激しいとか自分勝手だと言われて疎んじられることが増えていました。社会人になったときも最初は評価されていましたが徐々にその疎んじられる要素が増えていきました。
大人になって現れたADHDの症状
仕事はとにかく若い頃はなんでも引き受けるべき、失敗は恐れないというスタイルでやっていました。二年目から三年目くらいまではそのスタイルは上司からも評価されていて、このやり方をあきらめるなと褒められていましたが、徐々に興味のあることに偏りがち、最後までやり遂げられない、周囲の力を引き出す努力をした方がいいと言われるようになりました。事実、なかなか成果は出せなかったですし、周囲からも一緒に仕事をしたくないという空気を出されてしまいました。何が自分で悪いのかもわからず、幼少の頃から褒められてきたチャレンジ精神をとやかく言われることに対して反発して余計に仕事に多く手を出すようになっていきました。そのいずれもなかなか成果は挙げられていませんでした。
私が行った治療
親や友人からは疎んじられたり変に褒められたりばかりだったのですが、仕事上の悩みをたまたま親戚に相談していたときに職場にそういう人がいてADHDと診断されていたから一度同じように見てもらったらどうかと言われました。
紹介された医師に言わせると多動性・衝動性優勢型と言われるADHDの症状が見られるらしく、カウンセリングと投薬がされることとなりました。月に一度の通院でカウンセラーと対面して、様々なケーススタディで周りが自分のことをどう見ているのかを学習していきました。欠点を直視するようで非常に辛いものでしたが、何となく嫌われていたところの理由がわかってきました。投薬は衝動性を抑える効果のある鎮静剤で毎朝晩服用しました。
その後
とにかく衝動で行動してしまうことが多いのをやめたほうがいいというアドバイスに従って、次々にやりたいことが出てくるのをグッとこらえてつまらなくなっても仕事を最後まで終わらせて次に挑むように心がけています。それでも人の話を聞かないだとか文句を言われるようになりましたが、私が少なくともそうしようと努力しているのは理解してくれる人が増えてきて多少居心地はよくなりました。性格や性質は症状から来るものなのでなかなか変えられないですが、心持ちで周りの人からの見え方は変えられそうです。
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