適切に治療を受け障害者手帳を利用しつつ普通に生活できている
30代女性、当時20代
発病までの背景
わたしは4人家族で育ち、父、母、兄がいました。
お金持ちでもないし、ごく一般的な庶民に生まれました。
わたしはちょっと集中力がなくて、忘れ物が多いなど問題行動が多かったのですが、そういう性格だと思われていて、忘れ物が多ければ親が注意してくれたり、何か忘れ物がないか聞いていくれたり、フォローされて育ちました。
親にフォローされれば忘れ物はだいぶ減っていたので、親はわたしがADHDだなんて思ってはいなかったでしょう。
大人になって現れたADHDの症状
成長していっても忘れ物が多い、不注意が多いなどの症状は治ることはありませんでした。そのせいで友達を作るのも苦手でした。
でも、家族はこういう子なのだと思っていたので、特にそれで悩んだりせず普通に生活をしていました。
小学校、中学校までは良かったのですが、特に高校生活になると友達がいなくて、わたしは周りからあきらかに浮いていました。
ですが、なんとか学校生活が終わり、仕事をすることにしました。
今まで親がフォローしてくれていたのですが、もちろん社会に出るとそういうわけにはいきません。
仕事で小さい計算ミスをしたり忘れてしまう事が目立ち、問題児扱いになり、ついにクビになってしまいました。
クビになっては次の仕事を始め、またミスでクビになる。そういったことを何度も繰り返していて、とても落ち込んでいました。
そんなときたまたまテレビで「ADHD」について特集をやっていたのを親が発見し、親がピンときたのです。
私が行った治療
親にうながされるまま病院に行きました。病院はネットで調べて少し大きめの精神科に受診をしました。
何回か診察や検査を受けたところADHDという事がわかりました。
薬物療法やカウンセリングで治療していきました。今後の生活や仕事についても相談してもらいました。
薬物療法を続けていくうちに、ADHDの症状が落ち着き、なんとか普通に生活できるようになりました。
治療のおかげで、言わなければほとんど普通の人と変わらない状態になったので、仕事も任されています。
その後
現在は仕事をしながら、結婚もして二人の子供にも恵まれています。
私の場合は薬が効いてくれたので、一緒にいてもまったくADHDとは分かりません。
本当に仲の良い友達にいっても驚かれるくらいです。
子ども会の役員なども引き受けていますが、なんとかやれています。
ですが、忘れっぽい一面は相変わらずです。
行事があるときは、目につくところにやらなくてはいけない事を常に貼って、忘れないようにしています。
また、たまにぼーっとしてしまうのですが、家族に声をかけてもらったりしているので特に生活に支障はありません。
ADHDでも普通に仕事をして結婚できるので、お医者さんの指示のもと、カウンセリングや薬物療法をしっかりと受けてくださいね。
また、私の場合は障がい者手帳をもらうことができました。これも何とか普通に生活できている理由のひとつです。
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